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卒業までにしたい約50のこと

大学時代にやり残したことを消化する新卒OLの雑記帳

予備自衛官補の教育訓練を受けてみた

こんにちは。Yです。

先日、陸上自衛隊の某駐屯地に泊りがけで予備自衛官補の教育訓練を受けてきました。

予備自衛官補とは、自衛隊経験のない民間人によって構成される、有事の際だけ活動する非常勤の自衛官である予備自衛官となるべく、教育を受ける立場の人たちを指します。一般区分ならば50日間、技能区分なら10日間の予備自衛官補としての教育訓練を終えた後、予備自衛官になるという制度です。1回の訓練が4泊5日で、一般なら10期、技能ならば2期出頭した後に任官されます。


ザックリいうと予備自衛官がバイト(日給8100円+手当4000円/月)。予備自衛官補は研修期間のバイト(日給7900円)というわけです。

なんでそんな訓練受けたのかというと、思い出づくりに体験入隊してみたかったというのが本音です。でも、企業の研修の一環で受け入れている程度で、なかなか体験できるところがなかったので、非常勤の隊員として入りました。


さて、その訓練の内容はというと、体力検定、防衛法制、銃の分解結合、特殊武器防護、実弾射撃などがあります。また、課業後にはベッドメイキングや靴磨きをしなければならず、お風呂にも行進して行き、30分で入浴と掃除を済ませろと言われ、8時に始まって夕方終わるバイトという認識だとかなり違うかもしれません。

 

保安上の都合で、各科目の詳しいことや小銃の取り扱いについては秘密にしなければならないので、主に生活のことで印象に残ったことを4つほど取り上げてみます。

 

①無くしものには厳しいよ
訓練に出頭した初日に被服適合といって迷彩柄の戦闘服や、雨衣、帽子などの制服が配られます。それらの服は購入するのではなく、訓練期間中に貸し出されるものです。
必要な服はすべて貸出しというわけではなく、戦闘服の中に着るTシャツは自前で用意するのですが…。
それで、貸し出される物品は税金によって購入された官品なので、絶対に無くさないように、名前を書いてしっかり管理するようにと繰り返し言われます。
衣服でも銃のパーツでも、官品を無くした場合は買い直すのではなく、見つかるまで探すそうです!
ベルサイユのばら」では貧しい実家を救うために銃を転売していた衛兵隊員たちをオスカルが事情を酌んで罪を不問にしてやる場面がありますが、自衛隊でそんなことあっちゃダメです。

 

②見栄えの良さが大事だよ
整列や行進する際には皆が同じように統制された動きをすることが重要です。
ベッドメイキングのしかたや、ロッカーのどこに何を入れるか、分解した小銃の部品をどの順番に置くかも決まっています。日頃から場所を決めて整頓しておくと、有事の際に暗闇のなかで作業することになっても大丈夫なのです。
また、お風呂へ行くにも食堂へ行くにもみんなで行進です。座学で聞いた話ですが、隊員たちの質がモロに出る部分が行進なのだそうです。整った行進は、言われたことを確実にこなす部下と、きちんと指導のできる上司が揃っていることの証だそうです。見栄えの良さによって、海外の軍隊などに強そうな集団という印象をつけることが大事なのだそうです。
いわれてみれば、さまざまな国でされている軍事パレードの類も、そんなアピールが目的なのかもしれません。

③あなたはひとりじゃない
出頭し、荷物を置きに行くと、2段ベッドが5つ置いてある寮に入ります。そこで他の参加者のみなさんと生活します。お風呂も食事も一緒に行き、毎日一緒に掃除します。雰囲気としては林間学校です。
また、部屋の前に誰がどこにいるのかわかるように、横の列に名前、縦の列に場所が書かれた表にひとりにひとつずつのマグネットを貼るタイプの行先明示板があるのですが、寮の建物の外で単独行動してはいけないため教場や売店に行くときは全員分のマグネットを同じ場所に動かします。
ひとりになれる時間はトイレくらいでしょう。


④自分のことは自分でやろう
被服の配布後に最初にやることは、名札と肩章を戦闘服に縫い付けることです。その戦闘服は2着お借りするのですが、課業後に洗濯しアイロンをかけてからまた着ます。半長靴という黒いブーツも毎日必ず靴墨つけて磨きます。
自分のものは自分で必ず手入れするということは個人レベルのこと以外にも言えることです。自衛隊の組織の中には基地の中の警察である警務や、医療チームの衛生などの職種があり、外部の業者がなくても単独ですべての行動ができるようになっています。その理由は有事の際は陣地の構築などのための場所である一項地域が設けられ、そこに非戦闘員が入れないためです。基地の中は本当になんでもあって、一つの街のようでした。


というわけで、自衛隊のイメージというと災害派遣が真っ先にあがりますが、本業は国防なんだなと感じるポイントがちょいちょいありました。
そして、世の中には「予備自衛官は経済的な徴兵だ」という言説もありますが、違うんだなってことがはっきりわかります。参加者はみな志願してそこにいる人たちです。やる気がない人に取扱いに特別な注意の必要な道具をもたせられないですし。。

また、参加者も高学歴で収入がきちんとある人たちばかりでした。お医者さんや弁護士さん、公設秘書さんなども来ていました。また、私のいた班のみなさんは上智と早稲田と東大と獨協と一橋といった有名な大学を卒業した方々でした。

訓練に行ってみて思ったことは、予備自衛官は、国防招集で前線に行くことはまずないだろうなってことです。射撃などのスキルも、体力も、意識の高さも常備の隊員さんととても差があるからです。あまり意識したことなかったけれど、技術もやる気も素晴らしい隊員さんが毎日働いてるんだなということを知って、頼もしい限りです。

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