当たり障りのない天気の話

気象予報士受験者が勉強や日常で気になったあれこれ

ミリ飯を食べてみよう

お久しぶりです、Yです。いきなりですが、ひとつご報告したいことが。

クリスマスイブに不動産屋さんと、あちこちに出かけ、キャッキャウフフと物件の品定めをし、2月初めに荷物をまとめてこの度独り暮らしデビューをいたしました。

特別区内、駅徒歩3分、家賃4万円台という破格の条件ながら、四畳半フォーク全盛期のあの頃からすっくと建っていたであろう風情をたたえた木造アパートの一室で、もやしのソテー、もやしの塩焼き、もやしのブイヨンスープ、もやしのレンチンと、ありとあらゆるバリエーションに富んだお料理を毎日楽しんでいたのですが、さらなる調味料はないかと流しの下の引き出しを覗くと、戦闘糧食を見つけました。

そうだ、これは非常用にと思って実家から持ってきたものでした。
賞味期限の短い新たなもやしを購入するより、ストックしている食品もたまにはいただくべきではないかと考え、本日のディナーに相成りましてございます。

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ではまず、向かって右から紹介です。
サトウのごはん的な、パックご飯です。湯煎の場合は沸騰したお湯に20分、レンジの場合は500wで3分間で食べられるそうです。
20分もガス使ったらガス代高いよ、レンジ一択だよねと思うのですが、もともとこれは戦闘糧食。戦闘行動にも兵站としても緊要でないレンジのために荷物増やしたくない場合は湯煎がいいのかしらね、知らないけど。

続いて真ん中のは戦闘糧食Ⅱ型 簡易加熱剤(加水式)です。

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パックをそのままピリッと破ってお水を注ぎます。

そして左は豚の角煮です。
今回食べるのは初めてですが、見たところ普通のレトルト食品のようです。

簡易加熱剤というものを使用したのも初めてで何が何やらという感じでしたが、調理前にネットで調べたところ、あるサバゲーマーさんのブログに行きつきました。
そこでの記述によると保温用のバッグの中にレトルトパウチと加熱剤を入れて放置するというのが正しい方法だそうです。

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残念ながら、保温バッグの持ち合わせがなかったため、水を注いでほんの数秒でお湯が沸いた加熱剤を壁に立てかけ、壁と加熱剤の間に角煮を挟み温めようと試みたものの、案の定あまり温まりません。
つい出来心で、ものすごい勢いでこぽこぽと蒸気を吐き出す簡易加熱剤に最近気に入っているLANVINの名香Marry Me!をシュッとひと吹きしアロマディフューザーにしました。蒸気と共にアールグレイのような良い香りが広がります。

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さてと、先にレンチンが終了したパックご飯に、ぬるい角煮をかけてみました。
なるほど、これは肉料理というより、ほぼソースですな。

そしてまぜまぜしたらほぼライスです。

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では一口いただきます、うむ、これは甘めで生姜がよく効いている。
混ぜてしまったからか、さらにお肉料理感は薄れてしまったけれど、混ぜご飯としてなら美味しいのではないかなというのが第一印象です。ただ、贅沢を言うなら、ご飯と調味料ばかりでは飽きてしまいますね。

とはいえ、最近はもやしか豆腐、お肉を買う日があっても鶏ムネばかりだったので、たとえわずかでも豚肉にありつけ、こんなにもふんだんに調味料が使われた食事は久々でした。

シンガポールの戦跡に行ってきた

こんにちは。Yです。
2か月ほど前シンガポール旅行をしてきました。

バブリーで現代的な印象のシンガポールですが、かつては英領で、その後マレー作戦の成功により日本領に組み込まれたエリアという歴史があります。

現在も英国が降伏文書に調印をしたフォードの工場や、セントーサ島の砲台、旧昭南神社(「昭南」はシンガポールの日本統治時代の名称)などの近代史跡が点在しています。

そのひとつのバトルボックス(英国軍地下司令本部)に行き、日常生活であまり味わうことのない複雑な感情を伴う経験をしてきました。

1.招かれざる客になった
バトルボックスの見学にはガイドツアーが必須なのですが、申し込んだ直後から戦争責任問われちゃうんじゃないかしらという嫌な予感がしていました。

というのは、申し込み時にいただいた案内パンフレットを見ると、日本統治時代について「シンガポール近代史の暗黒時代」とさらっと書かれていたからです。
また、ツアー開始まで待機していたお土産売り場に日章旗の写真がセピア色に補正された表紙の本や、和訳するとさしずめ「帝国の終焉」のようなタイトルの本が売られていました。
この手の史観のもとでの展示は予想してはいましたが、空気が完全にアウェイです。

ですので、ツアーのはじめに笑顔が素敵な長髪さらさらのガイドさん(男性)が「このツアーの後、みなさんにひとつだけある質問をしますので、ちょっと気に留めておいてくださいね。」と言っていたので、これは感想を聞かれるパターンだろうか。この展示での悪者たる日本人として欧米系や東アジア系の多い他の参加者に落胆されないような感想を考えるべきか...と冷や汗かきながら話を聞くこととなりました。

結局、その質問はプレゼントつきのクイズだったので、心配は杞憂でしたw

2.別の視点からのマレー作戦を見た
ツアーはからバトルボックス正面のクラシックホテルから始まります。
↓地下に司令本部移転する前は、このケーキのような建物を使っていたのだとか。
マリーナベイサンズみたいなイケイケパリピな雰囲気よりも私はこっちが好きだわ!

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しかし、マレーシアからチャリで南下した日本軍に水源を掌握されたため戦況が悪化。
それに伴い本部はこの穴に移転します。

この入口の下には20を超える部屋があり、通信室、作戦室、毒ガス防御装置などを備えつつも、もともとあのケーキのような建物にいた500人もの兵士たちの生活の場でもありました。

階段を下ると、トイレから何から当時の施設をそのまま使った展示室に、蝋人形やパネルが置かれているなかを映像鑑賞も3度ほど交えながら、ガイドさんがひと部屋ずつ案内してくださいます。

この展示のなかでフィーチャーされているのはパーシバル氏率いる英国軍です。

最後の映像に「このミュージアムは勇敢に戦った彼らを顕彰するためのもの」だという字幕にあった通り、厳しい状況下に置かれながらも最後まで戦うパーシバル氏が取りざたされていました。
ですので、彼らの敵である日本に関連する映像のBGMの暗いこと暗いことw

私が目にしてきた言説は、大戦中の日本からの視点や、終了した出来事に対して俯瞰したところから何かしらの解釈を与えるものがほとんどだったため、実際に使われた施設で時系列を追いながら対戦相手としての日本を見たのは初めての事でした。

3.ひとこと言いたくなった

今回は、あちらの言い分を聞きに来たのだから、史観やらバイアス云々の事は置いといて話を聞くことに集中しようとしましたが、ガイドさん、ひとつ聞き捨てならないことをおっしゃいました。
原爆投下に関して「fortunate for us」と言ったのです。
マニラの空襲の写真を挙げながら「日本にとっては不運だが、空襲がなくなったという点で我々にとっては幸運なことに...」という文脈でした。
人類にとっての不幸にその言い方はないでしょうよ、と言いたいのを我慢し、お金を払ってここまで来たことに後悔しました。

別の視点を学ぼうとする時に、そこにお金を払う必要がでてきます。すると、そこにお金を払ったことが、その言説への支持を意味してしまうのではないかと思い、慎重にならざるを得ません。

ですので、いくら別の視点から見ようとしても、もっと英語を聞き取れて、より正しくガイドさんの話を聞くことができるようになっても、私の視点は変えられないと感じました。
それは、おかしなことではないのかもしれません。相互理解は大切ですが、同じ歴史を持っていないからこそ、その国がその国たりえているとも言えますからね。

でも、空気を読んだり、綺麗な英語が思い浮かばなかったり、とっさに機転が効かなかったために、飲み込んだ言葉を、言ってみてもよかったのかもしれないと今となっては思います。
あの場で理解してもらえなくても、一旦、他者を信用してみて、当たって砕けてみれば、と。

ワイ、幸福の科学が運営するブックカフェに行ってみた。

皆さんこんにちは。Yです。
先日、会社の同期とHAPPY SCIENCE GINZA BOOK CAFEなる、幸福の科学が経営する喫茶店に行きました。

良く晴れた日曜の銀座で、小龍包を頬張り、スカートやネックレスを買い、ケーキセットをつついた後、ひと休みしようかとマクドナルドを探している途中で見つけ、物見遊山がてら覗いてみようというのが事の成り行きです。

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こうして遠目で見るとインテリ系とほっこり系が同居したようなカフェですが、いざ入るとなると少々敷居が高いものです。というのは、カフェの隣にはガッツリと「幸福の科学東京中央支部」の入り口が信者を待っており、このおしゃれカフェの正体を露骨に物語っているからです。

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幸福の科学東京中央支部は見なかったことにして、カフェに入ると、店内は暖色系の照明に包まれており、ずらりと並ぶ本棚の奥にはコミケで売り子をしていたら人気者になれるであろう森ガール系の可愛らしい店員さんが控えめな笑顔で注文をとってくださいます。
この方も、信者なのかしら。

紅茶を頼むと、後で席までお持ちしますとのこと。せっかくなので、いくつか席に本を持って行こうと、大川隆法氏の著書がやたらフィーチャリングされている棚の中から、私は佐野ひなこの写真集とDAIGO守護霊の告白を、同期はケイト・ミドルトン妃殿下のファッションブックとローラのエッセイを持って2階の座席コーナーへ行きました。

あまり広くはないものの、席は8割ほど埋まっており、大きな窓から外を眺める人もいれば、Macbookを持ち寄ってグループワークに勤しむ若人もいます。
電源を自由につかっていいとのことで、こんな需要も取り込んでいるのかと感心しました。

壁には、大きなテレビの画面があり、アルプスの大自然の静止画を背景に、癒し系の音楽を流しながら、延々と教義のような言葉が浮かんでは消えを繰り返しています。

写真集をめくり終わった後、「DAIGO守護霊の告白」を読む気分にもなれなかったため、別の本を本棚を見に行くと、やはり大川隆法氏の著書が多いです。店内の本からみた割合もすごいのですが、数だけでも相当です。
いったいこの方は合計何冊書いているんだろうと、ウィキペディアで調べてみたところ、2100書を超えるそうです。
また、年間発刊点数52冊という記録を持ってるらしく、DAIGOの守護霊よりもゴーストライターを降霊してみたくなりました。

てなわけで、癒し系の音楽、あたたかな雰囲気の照明、使い放題の電源、長居しても追い出されなそうな接客、の4点を備えたリラックススポットでありながら、本当に気を抜くとあちら側の人間になってしまうのではないかという危惧から芯からリラックスのできない葛藤を味わえます。

同期も「幸福の科学関連の本を読まなければ、まぁまぁいいお店」と言っていました。

私は去年、大川隆法氏が監督したアニメ『UFO学園の秘密』も見たことだし、幸福の科学成分はもう一生分は食傷気味なので、もういいやという感じです。

教団に興味のない人が利用されるときは、電源のみに利用価値を見出すか、本に対する批判的思考を常に働かせるかしたうえで、自己責任で、どうぞ。

【夏休みの自由工作】靴流通センターの三千円のパンプスをルブタン風にしてみた

こんにちは。Yです。
初めていただく寸志のボーナスと共に夏がやってきました。

夏休みと言えば、自由研究と工作。
これまで経験した幾多の夏休みからすると格段に短い会社員の夏休みといえど、工作や自由研究をしたいものです。

そこで、買いたかったけれど「寸志」で買えなかったルブタンの靴を作って、物欲と工作欲を満たすことにしました。

今回作りたいのはこんな靴。

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出典:クリスチャン・ルブタン - Wikipedia

 

まずはそれを再現できそうなヒールの高いパンプスを買いに靴流通センターへ行ったら、ちょうど良さそうなものが売られていました。

それがこちら。一見ゴツそうなフォルムながら、爪先は丸っぽく可愛らしいところを気に入りました。
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続いて、靴底に塗るマニキュアを100均で調達です。
下地用の白と、その上に塗る赤の2本を購入しました。

wikipediaによると、ルブタンの特色である赤い靴底は、デザイナールブタンの工場内で出来上がり直後の靴のソールに赤色のマニキュアを塗ってみたことがはじまりだというので、マニキュア使用は、本家本元の方法と言えよう。

材料がそろったら、こちらのサイトを参考に、軽く洗った靴底に白いマニキュアを塗る作業から開始です。

中学の美術の時間に使って以来出していなかったポスター平筆を使用します。

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また、塗る際にはみ出しても影響がないよう、マスキングテープをしています。

一度塗るだけではムラがあったので、3度、4度と、マニキュアがボトル半分の量になるほど塗っていたところで、父が慌てて駆け下りてきて、曰く、「臭いぞー」。
窓を開けて作業していたのですが、揮発性塗料独特のケミカルな香りが家中に広がってしまったようです。

下地塗はそこそこにいったん作業を中止し、窓を開けねばなりません。

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さて、異臭元たるこの靴は2本目のマニキュアを塗れるようになるまで、車庫で乾かします。

2時間後、赤いマニキュアを塗ります。
1階で作業したばかりに、臭いが上の階まで渡ってしまったので、4階の換気扇前に移動です。
4階は一部屋上庭園(?)になっているので、いざとなったら屋上入り口のドアを開ければ苦情がつくことはないでしょう。

2本目のマニキュアはボトルに入っていたうち7割ほど使ってたっぷり重ね塗りします。

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その場で乾燥させ、また数時間後にトップコートを塗った結果がこちら↓
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側面に塗りがはみ出したところは、黒ペンで埋めれば解決。

今回は、つま先周辺のゴム部分は塗らなかったけれど、こうして立てて眺める分には違和感ありません。
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しかし、本物の画像と比べると猫の足のような色気と気品はないにゃあ…。


さて、今回かかった金額を合計します。

【項目】   【購入場所】     【金額】
パンプス    靴流通センター    3121円
白マニキュア  100円ショップシルク  108円
赤マニキュア  100円ショップシルク  108円
トップコート  100円ショップシルク  108円
_______________________
                   3445円

ルブタンは1足約10万円なので、29分の1ほどの価格です。

作ってみて、合計を出してみたことで、この靴29足分の価値のある靴とはどんなものなのか実物への興味がさらに湧きました。

違いの分かる人間になりたいです。

ワイ、変身写真を撮影する。

こんにちは。Yです。
台湾旅行者もすなる変身写真というもの、都内で撮影できると聞き、さっそく体験してきました。
変身写真とは、撮影用のバッチリメイクをし、非日常感あふれる衣装とカツラで綺麗になったところを、舞台セットのようなファンタジーな背景と合わせて、プロの撮影技術によって美しく撮ってもらう写真のことのようです。
アリプロのCDのジャケット写真をイメージしていただけるとわかりやすいかもしれません。

台湾にはそのための写真館はたくさんあるのですが、東京都内で変身写真を撮れる場所はごくわずかです。
ウェブサイトから予約をしてからというものの、どの衣装にしようか、どの背景にしようかと浮き足立ったまま、地に足のつかない生活をしていました。

着たい衣装をいくつか候補として考えつつ、当日。スカイツリーのふもとから歩くこと10分。テナントビルの階段を上がると、スカイブルーの扉に可愛らしい白い看板が下がっていました。『closed』。
え!『closed?』日付を間違えたのか…いや、そんなことはない。

どうやら心配は杞憂で、ドアを開けるとローラさんのような、美しい店員さんが笑顔で迎えてくださいました。
アンケートを記入し、撮影したい写真のイメージを伝えます。
せっかくなので化粧濃いめのおバカキャラで、セクシーかキュートかで言ったらセクシー路線という贅沢盛り盛りな注文をしてみました。
その後は衣装選びです。ドレスや和服、コスプレチックなものがずらりと並ぶ様子は壮観でした。
普段はパジャマ姿で布団に入ったまま本を読んでいる自分の中にも、乙女心というものがあったのかと実感する瞬間でした。

鏡の前にあれこれと衣装を当てながら決めかねていると、店員さんが注文に合う服を引っ張ってくださったり、若いんだから露出してみてもいいのではとアドバイスをくださいました。
結果、ピンクのウエストニッパー型のキャミソールに、パニエを合わせることに決まりました。
ニーハイソックスを留めるガーターベルトのつけ方がわからないながらもなんとか着替えたら、いよいよメイクです。

店員さん曰く、撮影用のメイクは陰影をつけるのが大事なのだとか。頷まわりのファンデーションを暗めにすることや、目のホリを描くことで、写真という平面的なものでも立体感が出るそうです。
プロの技は再現できないけれど、これならば免許の写真撮りに行く前にできそう。

メイクをするごとに、ホリが深くなり、派手になり、つけまつげの上につけまつげをくっつけても目が悪目立ちしないほどの魔改造を1時間少々の間に施されました。
だんだん、こいつ誰だ状態になっていく自分を鏡越しに見るのはなんとも不思議な気持ちです。

最後にスタジオで、脚はこっち手はこっちとポーズ指定していただきながら撮った写真はこんな感じになりました。
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ネットに顔出しといえど、もはやこれは私をベースにした他人だから何ともないくらいです。

高校生の頃、スカート短くして、シュシュつけて、薬局の試供品のマスカラをつけた後に撮った懐かしのプリクラ。それの超超超上位互換版のようなものでもありつつ、かなりの不思議体験した。